でゅぴゅいとらんこうしゅく

デュピュイトラン拘縮

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

デュピュイトラン拘縮とは、手のひらや指に硬結(こうけつ)(しこりのようなもの)が現れ、徐々に手の皮膚が引きつれて指が動かしにくくなる病気です。高齢の男性や糖尿病の患者さんに多くみられます。

症状は、薬指と小指に多くみられますが、ほかの指や足の裏にもできることがあります。

進行すると指が手のひらに対して垂直に立っているような状態になり、さらに、常に指を握るようになり、指を伸ばそうとしても伸びなくなります。そのため、手を使う日常動作に支障が生じることがあります。

以前は手術以外の治療は存在していませんでしたが、コラーゲンにはたらきかける薬剤が2015年から使用可能となっています。

原因

デュピュイトラン拘縮は、手のひらの皮下にある手掌腱膜(しゅしょうけんまく)が、コラーゲンの異常な蓄積によって分厚くなることで発症します。

手のひらの皮膚は、線維性の手掌腱膜によって、ほかの部分に比べて移動しにくい構造をしており、物が握りやすくなっています。デュピュイトラン拘縮では、この手掌腱膜にコラーゲンが異常に蓄積します。

コラーゲンが異常に沈着すると太い束のようなもの(拘縮索(こうしゅくさく))が形成され、指の可動性を障害するようになります。また、病状が進行すると拘縮索が指を引っ張り、指が伸ばせなくなります。

コラーゲンが異常に蓄積する原因は明らかになっていませんが、遺伝的な要因や高齢化、生活習慣の欧米化などの環境要因が相互に関わって発症するのではないかとも考えられています。

症状

初期の段階で、手のひらにしこりやこぶのようなものを触知するようになります。その後、徐々に指が引っ張られ、曲がるようになります。

さらに病状が進行すると指の屈曲は強くなり、自分自身では指を伸ばすことができなくなります。痛みを伴うことはあまりありません。

指の症状は、薬指と小指で生じることが多いですが、いずれの指でも生じる可能性があります。

症状が進行すると指の屈曲は非常に強くなり、ドアノブをまわす、洗顔をする、車の運転をするなどの日常生活上の動作に支障をきたすようになります

検査・診断

デュピュイトラン拘縮は、手のひらの硬結や変形、指の可動域制限などの特徴的な症状から診断することが可能です。テーブルに手のひらを下にして手をつけ、すき間が生じるかどうか確認する検査が行われることもあります。

そのほか、腱の断裂や癒着(ゆちゃく)、腫瘍、骨病変の有無などを確認するために、超音波検査、レントゲン写真やMRI検査などが行われることもあります。

治療

デュピュイトラン拘縮の治療は、手術療法と薬物療法を含めた保存的療法に分けることができます。

病状の進行具合や、障害を受けている関節によっては、手術が遅れると機能を完全に回復することが難しくなるため、適切なタイミングで治療を行うことが大切です。

手術療法

デュピュイトラン拘縮の原因となっている拘縮索を切除します。術後の固定やリハビリテーションも重要です。

薬物療法

2015年から、コラーゲンにはたらきかける薬剤による治療が可能になりました。この薬はコラーゲンを分解して溶かすはたらきがあるため、患部に注射して弱くなったところで、強制的に指を伸ばして拘縮している部分を切るという使い方をします。

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